素敵彼氏の裏の顔【番外編】

「……で？」




嫌な顔をしてそう言うと、城内は露骨に顔を歪めて煙草をくわえた。





「そいつ、この学校に入ってったんだぜ!?

てめぇにとっちゃ、死活問題だろが」





死活問題？

……城内は何か勘違いをしている。





俺は再びため息をついた。





「そんな恐ろしい男がいるなら、近づかなきゃいいだろ」




何より争い事は避けたい。

なのに城内は完全に闘争スイッチが入ったようで、無駄な争いに俺を巻き込もうとする。





「てめぇ、それでも神木か」




いや、訳が分からない。

神木はただの旧姓なのに、こいつらは呪いの言葉のようにそれを発する。




「てめぇ、それでも……」