ラブ♡スリップ



「白雪姫、戻りなさい」


「王様!わたしは、わたしは、」


「白雪!」


怒鳴られて、わたしの動きは止まる。


「出ていきなさい」


「嫌です」


「どうして…」


「そうしたら、魔女が死んでしまうのでしょ?
仮にも白雪のお母様です。そんなことしては悲しみます!」


「…白雪」


「わたしなら耐えられる!
今、白雪はいないんです!勝手に決めていい問題ではありません」


「…っ」


「王様!」


わたしは、蓮斗の隣に立って、ただまっすぐに王様を見る。


魔女は、きっと…。



< 115 / 243 >

この作品をシェア

pagetop