ラブ♡スリップ
「白雪姫、戻りなさい」
「王様!わたしは、わたしは、」
「白雪!」
怒鳴られて、わたしの動きは止まる。
「出ていきなさい」
「嫌です」
「どうして…」
「そうしたら、魔女が死んでしまうのでしょ?
仮にも白雪のお母様です。そんなことしては悲しみます!」
「…白雪」
「わたしなら耐えられる!
今、白雪はいないんです!勝手に決めていい問題ではありません」
「…っ」
「王様!」
わたしは、蓮斗の隣に立って、ただまっすぐに王様を見る。
魔女は、きっと…。