ラブ♡スリップ
「妻よ」
その、沈黙を破ったのは王様。
ハッとしたように魔女は王様をもう一度見る。
「わたしは君に、甘えすぎていたみたいだ」
「あなた…」
「何も言わない君はなにも感じていないと。
ひとりでも平気なのだと。
勝手に解釈をして放ってしまった」
「…っ」
「ただ、今でも言えることは、
君への大きな愛は全く変わっていないということだ。
今、君がどのような姿でどのようなことをしたとしても、君の中にある輝きあるものがあることをわたしは知っている」
少しずつ。
魔女は本当の姿へと変わっていく。
さっきよりも。
早く、綺麗に。