ラブ♡スリップ
「ステキ…」
「おれとりんごもなるんだもんな!」
風牙くんはにっこりと笑う。
わたしは風牙くんを抱きしめた。
「風牙くん、ありがとう」
「おう」
「だけど、それはもっともっと大人になっていい人を見つけてからにして?」
「りんごじゃだめなの?」
「うん、わたしはダメ」
わたしは地球に帰ってしまう。
それに、
なにより、
わたしの心には、
「りんごは俺のだから、ダメなんだよ」
この人がいるから。