ラブ♡スリップ
「あの子は来てくれたの、こっちへ」
「そうだね」
「わたしたちを救ってくれたんだもの。
次はわたしたちがあの子たちへ幸せをあげないとね」
「幸せ…?」
「お互いに、すれ違っちゃってるのよ」
その意味が王子にはわからない。
「ほら、それだから男の子はダメなのよ!」
「え、わかんないから」
「不器用なのよ、あそこは」
白雪はかすかに見える城を見る。
「元いたところへ戻って幸せになって欲しいの」