ラブ♡スリップ
「あたしはその人を見ることから逃げてるの」
よく、わからない。
どういうことなの?
「蓮斗には、好きな人がいる。
だけどそれが本人にはわからないの」
好きな人…。
大学関係の人とかかな?
「そして、相手も気づいてない」
「そんなの…」
「当たり前なの。
だってあたしが近づけてないんだもん」
飲み物をストローから飲むと、
わたしをすっと見て笑った。
「怖くなったらいつでもいなくなっていいんだからね」