隣の席の鈴木君
「いいですよ、オレはその取材受けます」

私が困ってるのなんて気にもせず、

真顔で言ってのけた鈴木君。



「ちょっと、勝手に決めないでよ」

当然私は反論する。

だって、今週末の休みには、

鈴木君とデートしたかったから。


「西野~」

部長が私を見つめる。

・・・う、そんな顔しないで。



「お前、この取材の特集、何か聞いてるか?」

「・・・聞いてない」

…書類を先に渡されたけど、

その表紙すら見ていない。

断る気満々だったから。



「ほら、これ」

「・・・え」

私に書類を突き付けた鈴木君。

『デートスポット特集』

と、表紙には記載されていた。

…デート。

しかも、今穴場のデートスポットの取材。

これは鈴木君とデートしながら・・・
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