流れ星になったクドリャフカ〜宇宙で死んだ小犬の実話〜

「なんだよ、つまんねぇの」


 興をそがれたように吐き捨てると、足を組んで僕に向き合っていた体を他方に向ける。

 そんな勝手な様子に僕は溜息をつきながらも諦め、食事を再開した。


「あ、そうそう。次の実験は来週に決まったらしいから」

「来週? 早いですね……」


 話は終わりかと思っていたのに続けられた言葉に、スプーンを口に入れる手前で止める。


「で、またおまえが基地に行けよ」


 こうして僕はまたロケット基地に行くことになったのだが、二回目ともなると気は楽だった。

 一回目は大成功だ。

 二回目も、この分なら……

 誰しもが、そう思っていた。

 そう思っていたのに……
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