青空の下で
二学期

教える

「無理だ~!!」


セミのうるさい鳴き声に負けないくらいの鳴き声が、家に響き渡った。


「大介、うるさい!」


問題が溶けなくてイライラしていた紗知が言った。

「2人ともうるさいよ…」

「さっさと勉強しなよ…」


私と青は、二人にあきれていた。


「なんで2人とも、そんな平気に勉強できるのさ~」


「何でって言われてもね…」


ちなみに、私は学校の順位では、五本の指に入るくらいで、青はというと、親が親だけに前の
学校では、いつも一位だったという。


「そんなこと言ってないで、早くやんないと宿題終わんないよ」


青がキッパリと言った。やっぱり青は、結構Sだ…

「布崎君の意地悪~!そんなに言うんなら、私達にわかりやすく教えてよ!」

えっ!?青が教える?何か、想像もつかない…でも、見てみたいかも…


「わかった、教えればいいんでしょ」

そう言って、青は承諾した。


「ほら、ボーとしてないで、空も早く教えろよ」


「わ、私も!?」


そうして、私と青は紗知と大介に勉強を教えることになった。
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