詩集Ⅰ

#消えゆく少女の心の内




あたしなんて要らない居なくても変わんない
あたしが消えても何も変わんないから
"消えるね"
その言葉通りに少女は消えた
誰の記憶にも留まらないまま
少女は忘れられて行く
とある日に少女のことを思い出した少年がいました
少女が居ないこと気付き少年は少女を探しました
少女は居るはずもなく
結局少年は諦めた
少女は月を見て泣いていた
誰の記憶にも留まらないこと
そんなこと慣れてたはずなのに
どうして涙が止まらない?
誰かに思い出して欲しいという願いは
きっと叶わないとわかってる
だけどやっぱり思い出して欲しいよ
辛くて寂しくて泣いて叫んで
"あたしに気付いて"
ねぇもう限界
生きてても辛いだけだよ
あたしなんか居なくなっても誰も気付きやしないし
あたしなんか死んじゃっても誰も悲しまないから
あたしはこの場所で生命を絶つんだ
辛くて寂しくて
もうそんな思いはしたくなくて
もういっそいっそいっそ死んじゃおうって
心に決めた
少女は誰もいない場所へと行って
今までの記憶を振り返って
泣いて叫んで飛び降りた
"死んでも誰にも気付いて貰えませんでした"
"だから飛び降りて死んじゃった"
少女は死んでも尚泣く
誰にも気付いて貰えない
その辛さ吐き出して
生まれ変わりたいよ
ねぇあたしに気付いて
ねぇあたしを思い出して
あたしの存在を証明して欲しい
少女は死んでも尚
泣き続け叫んで
涙が止んだときにはきっときっと
迎えが来る
あたしなんて要らない
あたしなんて居なくても変わらない
"消えるね"
その言葉と涙と共に少女は消えゆく
誰の記憶も残らないまま
"じゃあさよなら"








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