蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
元気のなさ、カレンダーの印、何かの記念日。

この三つから導き出されるもの。

「探偵さん」

雛罌粟は箸を置く。

「今日は…誰かの命日ですか…?」

「……」

視線だけを雛罌粟に向ける耕介。

その目は、怒っているようにも驚いているようにも見える。

やがて雛罌粟がその結論に至った理由…カレンダーの印に気付いて。

「ああ…」

耕介は頷く。

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