蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
耕介はまたももんどりうって倒れる。

走行中の不安定なトラックのコンテナ上での戦い。

普段のように戦えない。

「あら…どうしたの?」

両手を腰に当て、這い蹲る耕介を見下ろすサハクィエル。

「それでも元SAT?しかも…」

彼女の口端がつり上がる。

「幼い女の子を射殺までした…」

「!!!!」

耕介の表情が強張る。

「何を驚いてるの?」

笑うサハクィエル。

「例え捨て駒でも、自分の計画に使おうとしている人間のプロフィールくらい調べておくものよ。貴方が『人殺し』である事くらい知ってるわ」

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