蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
その時だった。

「あれは…」

助手席の耕介が声を上げる。

高速へと上がるランプだというのに、人が立っている。

当然高速道路は自動車専用道だというのに、何故人が?

しかもよく見るとその人物、耕介の知っている人間だった。

「何やってやがる、賞金稼ぎ」

パワーウィンドゥを開けて声を上げる耕介。

立っているのはオープンフィンガーグローブを着用した夏彦だった。

「俺達の組織の独自の調査であんたの仕事を嗅ぎつけた」

ギュッと拳を握り締める夏彦。

「探偵…アンタ知ってるのか?その運び屋が運んでる荷物の『中身』を」

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