蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
とはいえ、耕介の有能さは省吾も認める所だ。

手が必要な時、耕介ならば余りある働きをしてくれる。

同じ拠点に居た方が何かと助かるのは事実だ。

それに、色々と非合法な側面も持つ省吾を黙認してくれるのも都合がいい。

利害としては一致している。

大切な商売道具であるBMW735iを保管するガレージもある事だし、寧ろ省吾にもメリットがある。

「…まぁいいだろう」

「よっしゃ!」

そうと決まればとばかりに、耕介はスマホをポケットから取り出す。

「雛罌粟、お前は賞金稼ぎに連絡してくれ。それから三人分の飲み物食い物を買ってきてくれねぇか。金は省吾が出す」

「おい」

思わずツッコむ省吾。

それをも無視して、耕介は冴子と俊平に連絡を入れた。

「これから新入りの歓迎会だ」

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