株式会社「C8」
CASE1:上司の暗殺




東京都某所、とある路地裏に佇む小さな廃ビル…株式会社「C8」。

午後二時を過ぎたばかりだと言うのに薄暗い此所は、夏の暑さとジメジメとした湿気に支配された熱帯区域と化していた。



「ああああぁ…あちぃ!」


「……煩い。」


「あぁん?…だったら早くエアコン修理に出せよ、糞社長!」



三階建ての廃ビルの二階。

仕切りの無いワンフロアの真ん中には机を挟んで向かい合わせの黒いソファー、その奥にパソコンや電子機械等を完備した事務机を五つ並べ、窓際に液晶のテレビを置いた空間。



「じゃ、修理代あなたが出しなさいよ。」


「はぁ!?」



ソファーに座って一台の扇風機から送られる生ぬるい風を独占している若い男、その向かいのソファーに座って汗一つかかずに書類と向き合っている若い女。夏場にも関わらず、お互い黒いスーツに身を包んでいる。


男の名は戸羽八代(トバヤシロ)、25歳。
身長178cm、体重59kg
1988年5月14日生まれ、B型
金髪の肩まで伸びた髪を後ろで一つに束ね、黒いサングラスをしている。
主に担当する依頼は護衛、探偵、スパイ等。
組織での役割は依頼関係の情報収集。
特技は変装と格闘技。銃も扱う。


そして、女の方は夜切浩子(ヤギリヒロコ)。
22歳にして「C8」の社長を務める。
身長160cm、体重45kg
1991年06年26日生まれ、B型
ストレートの黒髪を腰まで伸ばしている。
主に担当する依頼はスパイ、殺し等。
組織での役割は依頼の直接交渉、会計。
特技は格闘技、暗算。二丁拳銃を扱う。



「何でだよ、ふざけんな殺人鬼。」


「はい、減給。」


「……………。」



昨日まで起動していたエアコンは、故障したらしくピクリとも動かない。おまけに扇風機は一台しか無く、八代が図々しく独占している為室内は蒸し風呂のようだ。

そんな中、浩子は何故か涼しげな様子なのだから八代は面白くない。



「暑くねェの?」


「暑いに決まってるでしょう。」


「嘘付け、汗かいてねェだろ。」



手元に集中したい浩子には八代は邪魔でしか無いようで、眉間に皺を寄せて彼を睨み付ける。

どうでも良い事で仕事の邪魔をしないで欲しい…と言いたい所なのだが、つっかかると余計に煩くなると分かっている為に我慢を決め込んだ。



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