Cold phantom
そんなこんなで、みーちゃんの親戚関連についてはほとんど解らない事が多い。

まぁ、ほとんどであって親御さん以外の親戚なら一人だけ知っているけど、それはまた別の話か…

みーちゃんはしばらく額に手を当て困り果てた顔をしていた。

「あちゃぁ、やっちゃったぁ…今日はそっちを学校に送る約束してたの忘れていつも通り祥子の家に行っちゃったぁ…」

「えっ、そうだったのみーちゃん?」

「うん、後で電話しとかないと…ん?」

そこまで言ってみーちゃんのカバンから携帯のバイブが音を立てた。

折り畳み式の携帯がカチッと音を立てて開かれ、みーちゃんは画面を見ながらまた困った顔をした。

どうやらその従弟からのメールの様だ。

「友達と一緒に来たみたいだけど、こりゃ一杯食わされたか…。」

「どう言う事みーちゃん?」

言われて、みーちゃんが私に画面を見せてきた。

あまり画面は見ていないけど、大体の要件としては喫茶「you」のコーヒー一杯で手を打とう、的な事を書いていた。

その物ズバリに一杯食わされていた。

みーちゃんが従姉であるだけあるのか、その従弟君は中々ちゃっかり者のようだ。

「それで、店長には私の奢りです。って言って渡してしまうわけね、ふふっ」

「なぁに笑ってんのよ沙冬美。」

「あら御免なさい、何だか想像に難くないなぁって思って。私もその場を拝見させて貰おうかしら。」

「なによそれ、別に来るのは良いけどさ、あんまり茶化さないでよね。沙冬美ってお嬢様の癖にどうしてこんな話が好きかなぁ…」

「お嬢様じゃないっていつも言っている筈なのに、まぁいいわ。」

そこまで言って、気がついたら教室前についていた。

そして見計らうかの様に鳴り出すチャイムにみんなは自分の席を求めてバラバラに散会した。

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