いつも同じ空の下で


「ただいまぁ~~~~」



クタクタになりながら、家に帰ってきた私

重たい足を引きづりながら、玄関をズルズルと進む



「おかえり!遅かったじゃない!こんな夜中に女子高生が危ないじゃない!メールこないから心配したんだから!」



すると、奥からパタパタとエプロンで手を拭きながら、廊下を駆けてきたお母さん

今にも倒れそうな私の姿を見て、険しい顔をしている



「居残り練習してたんだぁ~明日練習試合だから・・・・っていい匂い~今日のごはん何??」



開け放ったキッチンから、なんともいい香りがする

思わず鼻を上に向かせて、犬みたいにヒグヒグ嗅いでみせた



「ハンバーグよ。早く着替えて手洗ってきなさい」


そう言って、さっきまで少し怒っていたお母さんが、仕方ないなぁといった顔でキッチンへと戻っていった



私はといえば疲れていた事なんて吹っ飛んで、スキップしながら2階の自分の部屋へと駆け込んだ


急いで着替えて、洗面所で手を洗ってキッチンへと向かう

すると



「お帰り~」



リビングに入った瞬間、お父さんと弟の『瑞樹(ミズキ)』がソフォーでテレビを見ていた目線をこっちに向けた




「ただいまぁ。あぁ~お腹すいた~!」



既に夕食を済ませた2人を横目に、勢いよく椅子に掛けた

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