いつも同じ空の下で



季節は夏




学校では本格的な大学受験に向けて動いている

模試だったり、オープンキャンパスだったり、そんな話がそこら中で聞こえる




そんな中、私はというと・・・・

全く決まっていない




さすがにそろそろ焦りつつあるが、これから先の人生、そんなあっさり決められないよっ!!





「うぅ~~~~~ん」

「ジュリ唸らないで」




机に顎を乗せて犬の様に唸っていたら、いつもの様にユウキからツッコミが飛んできた




「進路の事? 別に大学行ってからやりたい事見つければいいんじゃないの?」

「それにしたって、いっぱい学部とかあるじゃん~。何したいのかサッパリな私には選択肢がありすぎるの~」



パタパタとうちわで暑そうに顔を仰いでいるアヤカに唸る様に答える

もう、この会話何回目?というぐらい同じ事を言っている私




「ちなみにヨシキはどこ受けるの?」



大学のパンフレットをせっせと見ながらユウキが話している



「まだ聞いてない~。自分が全く将来の事考えてないの知られたら恥ずかしいじゃん」

「いや・・ヨシキの事だから薄々感づいてると思うよ」

「うっ・・・」



確かに。

勘のいいヨシキの事だ、ユウキの言う事も間違ってはいないだろ

それに、ヨシキの事だから進路の事もしっかりと考えているはずだ




そうなると、仲間内で決まってないのは私だけか・・・・

なんだか置いてきぼりになった気分


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