不滅の妖怪を御存じ?
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嵐のようにやってきて嵐のように去っていった竹内天音。
助手席に座った伊勢千秋は何も言わなかったが、その雰囲気からはピリピリした空気が伝わってきた。
一体、伊勢千秋と竹内天音はどのような関係なのか。
仲がよろしくないというのは分かったが。
藍は恐る恐る身を乗り出して尋ねてみる。
「あのさ、」
「なに?」
「えーと、さっきのは何だったの?」
藍の方を振り返る伊勢千秋。
その目はどこか冷たかった。
「敵。」
「天音さんが?蛍は?」
「彼は分からない。分かるのはこれからだね。」
伊勢千秋は全く詳しいことを話してくれない。
受け答えも雑で素っ気ない。
「じゃあ、蛍は敵にも味方にもなり得るの?」
「いや、味方にはならないだろうね、彼は。敵か、はたまた全く無関係の一般人になるか。不安定だ。」
「……はぁ?」
「色々あるんだよ、君の知らないところで。」