悪魔の微笑み
あたしは、すっかり忘れていた。
有希が白浜先生、つまり輝を好きだと言ったことを。
昨日、色々なことがありすぎて、日常の一コマなんて頭から抜け落ちていた。
だけどその一コマは、あたしにとってとても大きな一コマだったのだ。
「明日の遊園地デート。
白浜先生も行くって」
「え!?」
予想外の事実に驚きを隠せない。
あのバカ輝は、先生としての自覚はあるのだろうか。
生徒からのデートの誘いにのこのこついて来るなんて。