悪魔の微笑み




そんなあたしを心配そうに見ている正樹君。




「玲、大丈夫?

今日は具合が悪そうだけど」




本当に優しい。




正樹君の優しさに触れる度、あたしの心は痛む。

正樹君の愛情や善意が怖い。

心まで悪魔になれたら、どれだけ楽だろう。





そんな正樹君の視線は、あたしの首元に留まる。




そして、




「あれ……玲……」




不思議な声を出した。




「首……どうしたの?」




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