悪魔の微笑み



そんなあたしの様子に、有希は全く気付いていない様子で。

輝に身体を寄せ、そのシャツの裾をいじらしく引く。

そんな有希の様子がかわいいと思いながらも、あたしの心の中には嫉妬が渦巻いていた。





有希のテンションはみるみるうちに上がり、





「何から乗る?

あっ、あの三回転ジェットコースターは!?」




あたしにとってハードルの高すぎる乗り物を提案する。




生まれてこのかた絶叫マシンなんて乗ったことがないあたし。

そんなあたしが初めて挑戦するものが、この遊園地で一番怖いとも言われている、あの頭がおかしくなりそうな三回転ジェットコースターだなんて!




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