君しかいらない~クールな上司の独占欲(下)

ねえ、新庄さん。


横顔に呼びかける。

ん、と不機嫌な声が答えた。


好きです。


そう言うと。




驚いたように、私を見て。

一瞬ぽかんとして。


それから、目をそらして。

困ったように、笑った。



それは、もしかしたら、私が初めて見た──


この人の、

照れた顔なのかも、しれなかった。









< 111 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop