君しかいらない~クールな上司の独占欲(下)
フォーラムでの再会から一週間がたっていた。

その前に会ったのは、まだ年が変わる前のことだ。


冬休みは私が帰省していて、休み明けは休暇中に滞っていた仕事を片づけるのに追われ、気づけばもう、1月も終わりを迎えようとしている。



「来月、けっこう身体が空くんだ」

「えっ」



思いがけないことを言われて、現金にも明るい声を出してしまった。



「プロジェクトが本稼動する前に、チーム全員が休みを消化することになった」

「代休、全部消化するんですか?」



さすがにそんなには休めない、と新庄さんは笑った。

確かに新庄さんの場合、それをしたら1ヶ月は休むことになるだろう。



「まあ、1週間くらいかな」



それでも、新庄さんにしてみたらかなり長い休暇だ。



「休みの間、会えますか?」



素直にそう問うと、新庄さんは優しく笑って、うなずいた。



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