やっぱり愛おしい
思考回路が停止したように言葉が出てこない。
貴晶さんは私と結婚?本当に?
じゃあ、あの女性は誰?
あの人との結婚はどうなったの?
黙ってしまった私に
「まったく……。お前はどうせ、俺が他のオンナと浮気してるとでも思ってたんだろ?」
「……!?」
「この間の日曜日に、Aホテルで俺に激似のオトコが他のオンナとドレスの試着会にいたのを見て、俺がそのオンナと結婚するんじゃないかと、勝手に思ってたんだろ?」
「あの、な……何で?」
なぜ貴晶さんがそのことを知ってるの?
「で、オンナの気配を疑って、俺のクローゼットを勝手に開けて、紙袋を見つけて、中身が結婚式場のパンフレットだったから、俺がクロだと思い、別れを切り出される前に別れてしまおうと思いこみ、俺が休日出勤してる間に私物まとめて、別れの言葉でも考えてたんだろ?
……なあ、違うか?図星だろ?茉優莉。」

なぜそこまで知ってるの?
一字一句、一言すべてが間違ってない。
誰かから聞いたように正確な貴晶さんの言葉に、私は何も言えずに唖然としていた。








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