トワイライト
  でもって瞳子はその男性に別れを告げると、即座に自分の家に向かい自分の部屋にこもり、早速神崎宛へのメールの下書きに取りかかった。




『ピッピッピッ。ピッピッピッ』と試行錯誤しつつも、軽やかにケータイを押し続ける事およそ10分余り、ようやく神崎へのメールを打ち終えた。




  そして瞳子は神崎宛てのメールをインプットした文章を何度も読み返し、納得すると『これで良し!』と心の中で呟きながら送信した。




『理子悪く思わないでね。私にとって崇晃はこの世の中で一番大切な男性(ひと)なの。絶対に失いたくはないの。たとえ理不尽だと言われようと私にはこうするしかないの』と瞳子は理子に対する一抹の罪の意識に苛まれつつも、理子に対して『ご・ごめんなさい。許して……』と心の中でそっと手を合わせ詫びた。
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