トワイライト
「はい。ちなみに私の事は有と呼び捨てでかまいませんよ。では私は如月さんの事を親しみを込めて『治子(なおこ)おばあちゃま』と呼ばせて頂きますが、宜しいですか?」
 と有は治子に聞いた。




「ええ。勿論良いですよ。でも私は呼び捨てではなくあなたの事を『有さん』と呼ばせて頂きますね」
 と治子は嬉しそうにそう答えた。




「そうですか。解りました。さあ、では治子おばあちゃま癌だと言う事を忘れて、私と仲良くこのままずっとトワイライトの浜辺で暮らして一日でも早く二人の夢の実現に向けて頑張れるように、お体を労(いたわ)って下さいね!」
 と有が言ったので有のその言葉を聞いた治子の目には、うっすらと涙が滲(にじ)んだ。
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