【続編】スパイシーな彼～彼女が生きた証愛した瞬間

娘…世利

憲吾は、晴香と世利を椅子に座らせると、祭壇のある会場を覗きに行った。


奥の部屋では故人をしのぶ、親族、会社の人達が集まっていた。


祐輝は祭壇の前の席に一人静かに座っていた。


周りも何人か人はいたが、誰も声をかけることなく、祐輝を見守っていた。


憲吾はゆっくり祐輝の傍に行くと、隣の席に静かに座った。


「ああ…憲吾君か～本当に来てくれてありがとう…瑞希もきっと喜んでいるよ…」


「大丈夫ですか祐輝さん…」


「そうだな…大丈夫って言ったら嘘になるな…君にだけは本音言わせてもらっていいかい？また、俺は一人になってしまったよ…愛する人を失ってしまって、どうやってあの子達とやっていったらいいのかさえ、今はわからない…瑞希の声が聞きたい…瑞希の笑顔をもう一度見たい…本当は一緒に着いて行ってやりたかった…」