【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
西村はジロジロ見ながら、自分の部屋に入って行った。


瑞希の部屋から、書かれている内容のものを探そうとベッドの脇を見ると、旅行鞄が見えた。


中を開けて、祐輝は驚いた。


入院の用意がきちんとしてあって、一番上に、印鑑などは棚の二番目の引き出しと書いてある。


棚を開けてみると、保険証、印鑑などがすぐに見つかった。


独り身の瑞希は、自分にもしものことがあった場合、誰かがものを取りに来た時のことを想像していたのだろう…


瑞希はいつも不安を抱えて、寂しく生活していたことに胸が痛かった。


瑞希の鞄を持って自宅に戻ると、出勤時間までもうすぐになっていた。


支度をして家を出ると、昨日瑞希と歩いた会社までの距離が、とても長く感じる。


気持ちを切り替えないと…祐輝は自分に言い聞かせていた。
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