最後の恋―番外編―
それを学に聞いてみるけど、
『そこが俺にも判断できないんだよなぁ。 恋愛感情持ってそうな態度のようにも見えるし、違うようにも見えるからなぁ。 誠人はそっち方面は隠すのが上手くてなかなか読めない』
ケラケラと笑う学の声を耳元で聞きながら、今のお姉ちゃんを思う。
幸せな時間を過ごしていればいいと願いながらも、あの日、私がお姉ちゃんと学が付き合ってるんだと思って過ごした数日間のような辛い思いをしているんだとしたら。そう考えたらもう、居ても立ってももいられなくなってしまった。
せっかく電話をくれた学には申し訳ないけれど、『お姉ちゃんに電話してみるから一回電話を切るね』と告げる。学は怒ることもしないで、『もし悪い結果だとしても一人で迎えに行こうとはしないで俺に電話しろよ』と強く言った。それに私は二つ返事で答えてから「またね」と電話を切った。
すぐに電話帳からお姉ちゃんの名前を呼びだして、発信ボタンを押す。
聞こえてくるのは、規則的で機械的な呼び出し音。
その回数を数えながらお姉ちゃんが出るのを待っていると、12回目でその音が途切れた。
「もしもし、お姉ちゃん?」
相手が何か言うよりも先にそう口火を切ると、電話の向こうから聞こえてきたのはお姉ちゃんよりも低い、っていうよりも明らかに宮田さんの声だった。
『もしもし、美月ちゃん?』
「……え?」
相手は宮田さんだってすぐに分かった。けれど、お姉ちゃんの携帯に宮田さんが出たってことは、この電話って最悪なタイミングで二人の邪魔をしたんじゃないだろうか、という結論が一瞬で頭ではじき出された。見えていないにも関わらず、ぺこぺこと頭を下げながら「ごめんなさいっ!」と真っ先に謝罪の言葉を口にした。
やってしまった!どうして私こうやって間が悪いんだろう!