愛と復讐











「あなたが奪った……家族……………」










そう、つぶやいた

言えなかった。
貴方が微笑んでいたから

私を大事そうに見つめるから

私はあなたを恨んでるから…


言いたい。
問いただしたい。 
つかみかかりたい。

そんな思いも確かにあるのに

何故か彼を見ると体が動かない


私は少し歩く速度を早めて
教授の隣にならんだ。

そして
その胸の鼓動を夜の闇に隠した……




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