復讐のkiss
「長い戦だったからな?

今まで戦闘経験のなかったミラが、

ここまで戦ってくれたんだ・・・

しかも、イスタ帝国の軍を率いるまでになった。

それだけの功績をあげるのは男でも難しい。

ミラがどれほど頑張ったのか、皆が認めてる。

今しばらくは休んで…戦の事は考えなくていい」


…ラメセスは私を愛おしそうな瞳で見つめた。

その瞳に、心臓が跳ねあがる。

ラメセスに出会ってから、

ラメセスにどんどん魅かれる自分がいた。

…でも彼は、私の仇。


両親を殺めた男。

この人を好きになっちゃいけない。

そう思いながら、今までやってきた。


それなのに、

真実を知ってしまった私は、

どうすればいいのだろう・・・

本当の仇はオシリスだった。

でも、そのオシリスもまた、

不運の重なった事故で起きた事・・・

オシリスを殺すことも、私にはできそうもない。
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