復讐のkiss
【オシリスside】

かなりの広範囲。

右翼軍を何とか抑えつつ、

少しずつ前進し始めたその時だった。


左翼軍との戦いを進めるミラの率いるイスタ軍が、

明らかにどんどん進軍し始めた。

遠目からでもわかるほど、

その進軍はよくわかった。


そして、ミラから、伝令が来た。

小隊長が、オレの元にやってきたのだ。

「オシリス様、左翼軍は、ミラ様の作戦で、

大分崩れ始めました。

右翼軍も、大分押され気味と判断されます。

この期に、一気に進軍しましょうと、

ミラ様らの伝令です」


「わかった・・・

こちらもそのつもりだと、ミラに伝えてくれ」


「・・・はい」

…ミラの戦いぶりは、

戦の回数を積むたびに、

どんどんよくなる。

ミラに、イスタ軍の指揮をさせようと

申し出たのはオレだった。

この目に、狂いはなかったようだ。
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