復讐のkiss
外の風に当たり、

気分が晴れた私は、再び宴の席に戻る。

・・・が。

聞き捨てならない会話を耳にしてしまった。


ラメセスの家臣が二人、

何やら会話をしている。

私は息をひそめ、その二人に近寄った。


「ジェヘティ王国の王を暗殺し、

王位継承者を自分のモノにすれば、

ラメセス様も安泰・・・

東西を統治すれば、怖いものなしだな」


「そうだな」


「女が王位継承権を持つ国ほど、厄介なものはない。

まぁ、こちらとすれば、都合がいいものなのかもしれないが。

ミラ王女はあの国では何の権力も持たいないだろうからな」


そう言いながら、笑い合い、

宴の席に戻っていく。

…やはり、ラメセスは、

私を妻にし、ジェヘティ王国を、

自分のモノにしようとしていたのか。

…でもそんなに甘くない。

私の国を甘く見過ぎてる。
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