復讐のkiss
・・・じゃあ、

私の大事な両親を殺したのはどっち?

顔も一緒ならば、髪型も一緒。

敵を欺く為には、それが一番いいと思っての事。


…私が復讐するべきは、

ラメセスか、それともオシリスか。

…分からなくなってきた。


「…どうかなさいましたか、ミラ様?」

私の顔を覗きこみながら、

ジュセフが問いかけた。


ジュセフの言葉に、

ハッと我に返る。



「…あの、一つ質問をしてもいいでしょうか?」

そう呟いた私に、

ジュセフはゆっくりと頷いた。



「私の両親を、殺めたのは、ラメセス王何ですか?」

今自分がどんな顔なのかわからない。

私の顔を見たジュセフは、

心苦しそうな顔をした。



「…ラメセス王です」

そう言ったジュセフは俯いた。


「そう、ですか」

< 51 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop