2LDKの元!?カレ



泣くという行為が、こんなにも体力が要るものだということを、今の今まで知らなかった。

気が付いたら、机に突っ伏す様にして、眠ってしまっていて。

ハッと目を覚ますと、肩に掛けられていたのかフリースのブランケットがバサリ、と床に落下した。

私は、それを拾い上げながら隣に視線を向けると、そこにいるはずの西野くんの姿は無くて少しホッとする。

西野くんと顔を合わせたらどんな顔をすればいいのか分からなかったから。

鞄とスマホはそのまま机の上に置いてあるので、帰ったわけではなさそうだ。

タバコを吸いに行ったか、トイレに行っているのかもしれない。

半分だけ体を起こして室内を見渡すと、ブラインドの隙間からは朝の光が顔を覗かせていた。

時計を見れば、五時を三分ばかり過ぎた所。

「……五時か」

起き上がる気力もなかった私は、椅子に座りなおすと、机の天板に右側の頬をぺたりとつけて、脱力したまま目を閉じた。

こうしていると、またすぐにでも眠ってしまえそうだ。

間もなくして、カチャリとドアの開く音が聞こえた。

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