2LDKの元!?カレ
それから暫くは、西野くんと肩を並べて作業に没頭した。
思ったより順調に進んでホッとひと息つくと、私は空になったマグカップを手に立ち上がる。
「西野くんも何か飲む?」
「はい、でもオレが入れてきますよ。コーヒーでいいですか?」
「うん、コーヒーでいい」
西野くんが給湯室へ入って言ってすぐ、真田さんが私の傍までやってきた。
彼女はアルバイト社員で年齢は西野くんよりひとつ上。少し幼い顔立ちをしているからか、ガーリーなファッションがよく似合う。
鼻にかかった甘い声も彼女のキャラクターによくマッチしていて、他部署の男性社員からはかわいいと評判だ。
確かにかわいくて気が利くいい子なのだけれど、世代間ギャップを感じてしまうことが多いのも事実。
「チーフこれ」
そういって手渡されたのは、頼んであった資料の束。
「ありがとう」とそれを受け取った後も、真田さんはその場から動こうとせず、私をジッと見つめる。
「なあに?」私がそう聞くと、待ってましたとばかりに彼女は口を開いた。