冷たいあなたは救世主


『助けて』


そう思った。


『雪野さん…』









「誰だ…?」


声が、聞こえた。



ストーカーの少し後ろには、雪野さんが立っていた。



ストーカーは私の腕をパッと離して、一目散に逃げ出した。


雪野さんは大して追いかけず、私の傍に来た。



「…大丈夫か?」


「はい…」


堪えようと思ったのに、自然と安堵からか涙が溢れた。


大泣きした。





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