冷たいあなたは救世主


「薬は?持ってる?」


私は首を横に振った。


急いでいたせいで、酔い止めの薬をしまうのを忘れてしまったのだ。



雪野さんはまた、呆れたようにため息をついた。


私は、さっきまで雪野さんが座っていた窓側の席に座る。


まだ雪野さんの温もりがあった。


どうして、私ってばこんなので少し落ち着いてるんだろう?


馬鹿みたい…。


私は外の景色を眺めながら考え事をする。





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