きょうもこたえはおしえません


「弱ぇ、弱ぇ、無様に内蔵飛び散らしちゃってまあまあまあっ! 弱小雑魚にも程があるだろうようっ、ええ?」



右足を上げ、下げ、上げて下げて。その繰り返し。足元には体中引き千切られた肉の塊が寝転がっている。


元は人か、されど『人』と認識するにはあまりにも時間を要する。認識する前に胃から食べた物が逆流しそうだ。


それを踏み潰し、残虐非道に足を上下に動かすこの男。返り血を浴びてなお、にちゃあ、と歪な笑みを浮かべている。



「人間ってのはあっ、こうやってえっ、土に還らなきゃなんねえもんなあああっ? くせぇ、くせぇっ!ちったあ俺の食欲をそそらせるよう体中ファブっとけっ!」



ぐっちゃあ。

頬の皮が剥がれ、コンクリ地面に擦りつけられる。血管がブチブチと擦り切れ、コンクリへと流れる血は後を絶たない。
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