チカイ×ヤクソク
キオク×コウ
昨日、変な夢を見たんだ。

小さな女の子が俺に向かって
小指を見せた。

おれもその子に小指をあげた。

俺はいったいなにを約束した?

なんのために、

その女の子に

小指をあげたんだろう。

「コウ、遅刻するよ~?」
『今行く…』

俺は今日から光輝高校へ行く。

前までアメリカの方に行っていたけど
やっぱ日本が一番だな。

母と妹との3人暮らし。

正直、俺が母さんと妹を
助けなければいけない。

もう十分我儘も言ったし
あとは2人の為に働こう。

学校に挨拶に行くために
昼過ぎ、学校へ行った。

綺麗な校舎に俺は見とれていた。

上の方から何やら声がする。

『あ~あッ今日ついてないッ』

怒った口調で言う女子がいた。

階段の上に昨日見た夢の女の子がいた。
いや、「に似た人」…か。

すごく 綺麗 だと思った。

手を伸ばしても届かない彼女の
とこへ行きたい。

すると彼女が降っていた。

結局気絶してしまい保健室に連れて行って
しばらく様子を見ていた。

彼女は数10分もたたない内に目を覚ました。

『あ・目ぇ覚ましたか』

「うん」とか「誰」も言わず、彼女は

『市原…光?』

と俺の名前を呼んだ。
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