The side of Paradise ”最後に奪う者”
「ビジネススクールを出た後はどうするんですか?」
「またダバリードだろ」
綺樹は不思議そうな顔をした。
「誰かのお嫁さんになったらどうですか」
綺樹は可笑しくてしょうがないらしい。
「MBAが嫁入り道具か?
どういうところに行くんだ?
やはりダバリードのさやかのところしかないだろう。
今回の学費はダバリード持ちだし」
「楽しそうですね」
「え?ああ」
ちょっと面食らったようだ。
「そうだな。
授業に出て、山のような参考図書を読み、レポートをこなし、試験を受ける。
うん、好きかな」
「そういう道を続ける方法もあります」
綺樹は不審そうだった。