The side of Paradise ”最後に奪う者”
「それ、返してもらおうかな」
さらりと言った。
涼の心が一瞬で冷える。
「駄目」
思わず強い口調で返す。
「なんなら違うのをプレゼントするよ」
「気に入っているって言ったでしょう」
勢い敬語になった。
「じゃあ、同じデザインのを用意するよ」
涼は綺樹の横顔を凝視する。
「なぜそこまでして取り戻そうとするんだ?」
綺樹は視線を感じていたが顔を向けなかった。
薄く笑う。