The side of Paradise ”最後に奪う者”
「だから、こうやって一緒に歩けるのは嬉しい。
ちょっとやり直せて」
涼は思わず足を止めた。
「あなた、時々凄く可愛いことをいうね」
「悪かったな」
照れたらしくて噛み付くようにいうと、一人で歩いていく。
茶化してしまったが、涼が本当に感じたのはそれではなかった。
一緒に散歩できるだけで嬉しいと感じる過去に、身につまされた。
そして過去の涼と、今の自分とを同一人物だと認めてくれているのだと言う事実。
どんどん先へと行くのに早足で追いかけ、涼は一歩後ろまで追いついた。