契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「君が辛い時にひとりに出来るわけないだろう?」


「琉聖……さん……」


「側にいる」


「だめ!琉聖さんはお仕事があるし、ずっと忙しくて睡眠時間も少ないから」


必死に言う柚葉の顔を見てフッと微笑む。


「とにかくこの姿では寛げないから一度帰り戻って来る」


会社から直接来た俺はビジネススーツのままだ。


柚葉の何か言いたそうな顔、俺は唇にかすめるようなキスを落とし病室を後にした。


マンションに戻り、シャワーを手早く浴びカジュアルな服に着替える。


ダイニングテーブルに残った血の跡を見て心が痛む。食事の途中だったらしく、手の付けられた料理が残っている。それを見て、柚葉が慌てて出て行ったのがわかり胸が痛む。


テーブルに付いた血痕だけ拭きとり、玄関に向かった。
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