契約妻ですが、とろとろに愛されてます
意識を取り戻し容態が落ち着いた柚葉は、集中治療室から出て以前の病室に戻り眠っていた。


顔色は青ざめたままだ。


酸素吸入と身体にたくさんの線と管がつながれている柚葉が痛々しい。


「ゆず……辛いだろうが、がんばるんだ」


柚葉が病室に戻ると俺は全員帰らせた。


全員が疲れていた。美紀さんなどは今にも倒れそうだった。


柚葉の血の気のない寝顔を見ると胸が痛む。


なぜ気づいてやらなかったのかと自分を責める。こんなに悪化していたとは……。


「くっ……」


歯を食いしばり、ベッドに顔を伏せた。


「りゅ……せ……」


俺の耳に酸素吸入器から洩れる柚葉のくぐもった声が聞こえた。


ハッと顔を起こし柚葉を見た。

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