You are my light



莉都の隣ってことは蒼介の前なわけで。


真っ正面から蒼介の視線とぶつかる。



……それにしても綺麗な瞳だなぁ。


カラコンには見えないし、蒼介はハーフかクォーターかもしれない。



「何さっきから見つめあってるんや。蒼介も隅に置けんなぁ〜」



ぼふっ、と朱雀は蒼介の隣に座る。



「なっ、んなわけねぇだろ!?こいつは女だぞっ!?」


「やけどさっき見つめあって……」


「睨んでたんだよっ!!」



うん。分かってるよ、蒼介。


ただ朱雀はからかってるだけだから。



「あ、これだよ新作!みぃちゃん、どうぞ〜」


「ありがと」



渡されたのはチョコのトリュフ。中にクランベリーのソースが入っているらしい。



「はい、満月ちゃん。コーヒーでよかったかな?」



タイミングを見計らったように涼が飲み物を出してくる。



「うん。ありがと、涼」


「どういたしまして」



くすっ、と笑って莉都の前にも飲み物を置いた。


ふわりと香ってきた匂いからするとココアか何かだろう。


他のみんなの前にも飲み物が置かれる。


涼は大人だなぁ、としみじみ感じた瞬間である。



「いただきます」



パッケージを開け、トリュフを一つ口の中に入れる。



「おいしい」


「ほんと!?」


「うん」



少しビターなチョコに甘酸っぱいクランベリーがよくあっている。




< 126 / 406 >

この作品をシェア

pagetop