私とキミの距離


「…………」




返事が返ってこなくて不安になる。


一瞬、絶望がよぎった。





……でも、私は信じるんだ。


篠田くんを、信じるんだ!



篠田くんなら……大丈夫。



祈るように篠田くんの言葉をまった。




「……うん?」



少し間をおいてからの篠田くんの返事。


篠田くんが、ゆっくりこっちを向いた。



たったそれだけで
涙が溢れだしそうになった。




(今日、初めて顔をみた……)



やっと見れた、愛しい顔。
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