私とキミの距離
*距離 50センチ
――
「山口さん!」
帰りのHRが終わると、篠田くんに声をかけられた。
それだけで心臓が大きく跳ねる。
鼓動は早まるし、息はしづらいし…
そんなのもお構いなしに私の目の前に立つ篠田くん。
もう心臓はバックンバックンだ。
……何でだろう。
心臓はつらいのに、安心するのは。
篠田くんが近くにいるのって、すごく安心する。
…パニックでそんなこと言ってられないけど。