嘘と煙草と君とチョコレート
ライブ会場となる広場に着くとすぐ、
林さんを発見した。

木陰に佇む後ろ姿に、胸が大きく高鳴る。


その瞬間、さっきまでの不安はどこかへ消え失せて、
私は優希の腕をひいて
林さんのもとへ全力疾走した。

そして、大きな背中に話し掛けた。


「林さんっ!!」

「おっ!おはよ〜!!」

この、振り向いた笑顔が好きなんだ。
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